クラスタを避ける車いす除菌・考

ライバルはブロック?

 

東京の福祉ポータルサイトである、とうきょう福祉ナビゲーション(福ナビ)

というサイトのなかで「手であが~る」の記述があるのを発見しました

http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/

このサイトのトップページの中に選び方・使い方「福祉用具について」の項目があります

 

 

更に、この項目の中に福祉用具(歩行補助具)の新型コロナウィルス除菌についてと題された文書資料(PDF)へのリンクが掲載されています。車いすなどの歩行補助具の利用者が外からウィルスを持ち込む危険性が紹介されていると同時に、その防止策としての除菌方法が述べられています。

 

PDF資料リンク:福祉用具(歩行補助具)の新型コロナウイルス除菌について

この内容を読んでみますと車いすの車輪やキャスターの除菌の手順のなかで「手であが~る」を使う方法が紹介されています。

 

更に、アドバイスとして「手であが~る」がない場合はブロックを車いすの下に置いて除菌します。とありました。

なかなか親切な文章であるなと思いましたが、ライフジグ的には、ブロックよりも、ぜひこちらから「手であが~る」ご購入をいただけるとありがたいなと思っております。

持ち上げた状態を安定して維持できるだけではなく、場所も取らず手軽で持ち上げる力自体も軽減できますので、導入をご検討いただければ幸いです。

ブロックに負けない使い勝手の良さがあると思いますので、よろしくお願いいたします。

ご購入はこちらから

車いすと院内感染予防

こんなものを見つけました

最近では新型コロナの病院内でのクラスタの発生が続いています。そこで車いす利用者の方が病院に行かれたときに感染したり、させたりする危険性はないのかなと思っていましたが、こんな車いす用のシールドがあることを知りました。

 

 

おそらくPCR検査の際に医療行為を行う方々が直接の飛まつ、およびエアロゾルでの感染を防止するためのものだと思われますが、同様に院内の床面には飛まつが落ちている可能性があり、そこから利用者側が院内で感染することも考えられると思われます。

    

車椅子ユーザーの感染予防について

 

こうした感染ルートを遮断するには以前、上記文献を引用して紹介させていただいた各経路に対して消毒等の対策が有効だと考えられます。

先の車いす用のシールドから出て露出している部分については、病院から戻った際に消毒してあげてください。

この際、面倒なタイヤの消毒には「手であが~る」がお役に立てれば幸いです。

現在、人数の多いクラスタは病院や福祉施設で発生していますので、皆様、くれぐれも感染には用心をされてください。

 

 

 

モニター利用のお客様から

手であが~るの使用前・使用後

最近、モニターでお使いいただいた利用者様から実際に「手であが~る」を施設で使用してみた状況報告と感想をいただきました。

要領よくまとめていただいた上に忌憚のないご意見・ご感想も書かれていましたので、これから「手であが~る」の導入を検討されている方々にも参考になる情報ではないかと思い、投稿者様の許可をいただいて以下、転載をさせていただきます。

 

【使用環境】

使用対象車椅子 8台

※地面から車椅子水平パイプまでの高さは7.5㎝~20㎝でした。

日常の散歩などの外出時に主に使用しました。

使用する場所は施設正面玄関でマットが敷いてあるスペース。当施設は玄関(エントランスホール)で中履きに履き替えるので、車椅子の方は玄関でタイヤの汚れを落とす必要があります。

※玄関にご利用者の下駄箱があり皆さん靴を履き替えるのですが、あまりスペースがないので複数のご利用者が重なると混みあうことがあります。

 

施設の玄関(エントランスホール)

【手であが~る使用前】

これまでは床にバスタオルを敷いてその上を前後に押してタイヤの汚れを取っていました。

もしくは職員2名で行います。(一人は車椅子を傾けて車輪を浮かし、もう1名がタイヤを拭きます。)

 

 

【手であが~る使用後】

前後に動く必要がなく、その場でタイヤを拭くことが出来ました。

 

 

 

車椅子の形状によってはこのように横から入れて使っています。

(重心の方の車椅子は構造上、後ろから手であが~るを挿入しづらく横から入れる方法で行うこともありました。)

 

 

【感想】

・狭いスペースでタイヤの掃除をすることが出来る。

・しっかりタイヤの汚れをふき取ることが出来る。

・少しの力で車椅子を持ち上げることが出来る。

・一人で丁寧に拭く事が出来るが、当施設の以前のやり方より早くなる訳ではなかった。

・車椅子の高さによってはその都度U字受けを回して高さの調整をする必要がある。

・試した8台の車椅子の内、2台は短いU字受けでは高さが足りず、長い方のU字受けに付け替える必要があった。高さの異なる車椅子のタイヤ拭きを続けて行う場合には時間を要した。

 

【結論】

前向きに購入を検討しています。「時間の短縮」というよりは「丁寧に、わずかな力とスペースで操作が出来る」という点で効果的であると感じました。

 

 

★ライフジグ担当からの付け足し事項

実際に使用していただいた現場からの生の感想だけに深く同意しながら拝見しました。現実に使用されている様々な車いすに対して工夫してお使いいただいた貴重なコメントに感謝し「手であが~る」のメリットも残された課題もそのまそっくり受け止めさせていただきます。

確かに高さの大きく違う車いすについてはアダプターの交換や調整が必要で時間がかかってしまう問題があります。これは今回、高・低2本の手であが~るで対応していただくご提案をさせていただきましたが、より迅速に高さ調整のできる改善を今後、施したいと考えています。

今後とも皆様からの忌憚のないご意見や、こんな使い方もあったよ、みたいな気付きもありましたら是非、お知らせください。

 

空飛ぶクルマの流行り廃り

車いすならぬクルマが飛んだ

LIFE JIGの空飛ぶ車いす計画について以前、触れましたけれど、今回、話題にするのは空飛ぶクルマです。

な~んだ、知ってる、それドローンに人を乗せたような電動マルチコプターのことでしょ?と思われた方は時代の潮流に乗っているトレンディな方です。

今回、お話したいのは下の写真を見てもらうとわかるように実際にクルマが飛んでいるタイプのものです。

 

 

翼も尾翼もあって飛行機的な要素は備えているのですが、胴体はそのまんまクルマです。

これはこの空飛ぶクルマが地上に置いてある姿を見てもらうと明らかです。

 

 

翼を収納して地上走行をする形態では、ほぼほぼスーパーカーです。この状態だと尾翼はダウンフォースを得るレーシングマシンのリアウィングそのものです。もしかすると車輪に駆動系統はなくプロペラ推進なのかも知れません。さすがにそれは怖いですかね。

 

 

主翼は50%コードで半分に折れ曲がる構造のようです。収納は翼弦を半分に折りたたんだ後、上方へ90度はねあげ、更に後方に倒して胴体内に埋め込まれます。テールブームも二重構造のスライド式で飛行を終えた後は胴体内に引き込まれ全長を短縮します。最後にガルウィングのドアを閉めると空飛ぶクルマは地上を走るクルマに早代わりです。

 

 

これは、もうほとんどトランスフォーマー的パフォーマンスですね。従来であれば、映画007シリーズの新兵器として登場してもおかしくはない代物ですが、これがジェームス・ボンドのイギリスではなく、スロバキアで開発された車であると聞くと、なぜこれが今、開発されているのだか見当がつきませんが開発するクラインビジョン(Klein Vision)は個人によるレジャー、自動運転などに加え、タクシーでも利用できるとアピールしているそうです。

スペックも、あまり詳しいことはわかりませんがエンジンはBMWの1.6リッターだそうですから出力は180馬力くらいでしょうか、機体重量は1100kgといいますから、この重くなりそうなメカニズムを収容しての重量としては優秀というべきではないでしょうか。

 

 

上から見ると胴体がクルマだということがよくわかります。飛行機では幅の広いサイドバイサイド。イメージ的には胴体もある程度主翼の一部として揚力を負担している形になっているのでしょう。

構造は複雑になりますが、空力については今までのクルマに翼をつける空飛ぶクルマのなかでは悪くない感じですかね。

 

 

 

 

ただし、これが一般に広く普及するかというとそれはなさそうですね。

それは空を飛ぶということと、地上を走るということに要求される特性が大きく異なっているということが要因ではないかと思います。

長距離は効率の良い飛行機で、飛行場にレンタカーを置いておき地上の近場はクルマで、これが現実の移動においてはリーズナブルってことに昔からなっているようです。

ただ、この秘密兵器的な楽しさやトランスフォーマー的なビジュアルな魅力はあるので、今後も様々な新種が現れるであろうことは想像に難くありません。

LIFE JIGの考える空飛ぶ車いすも車いすに主翼・尾翼をつけたようなものではありません。車いすからそのまま効率の良い航空機に乗り込めるタイプのものです。

現在の航空機はオートパイロットやフライバイワイヤが一般的であり操縦するのに足は必要ありません。ジョイスティックだけでも動かせますから電動車いすの延長です。

かくして空飛ぶクルマは多分に余興的なもので終わるかも知れませんが、空飛ぶ車いすは車いす利用者の行動半径を飛躍的に拡大するのに役立つでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイテク代表とローテク代表

GOOGLEの新兵器

 

北風に変わる渡り鳥の季節。サシバの群れを探してバンナスカイラインを走っていたら、面白いクルマを発見した。

天井に何かつけている。基部がパンタグラフになっているところをみると、普段は軽自動車の貨物部分にすっぽり収まり、稼動するときにジャッキアップされ天井より上に持ち上がる構造のようだ。

持ち上げることにおいては「手であが~る」的だけれど、向こうは、かなりハイテクっぽい。

以前のグーグルカーの天井につけられていたボール状のカメラとはだいぶ違うが、いったい何をしているのだろう。

 

 

わざわざ追いかけたわけでもないのだが、偶然、展望台駐車場に駐車しているところに出会う。

近くでみるとサシバカウント用の新兵器ではなさそうだ。

従来のレンズのついたビジュアルのカメラだけではなく、今回のはレーザーセンサーなどを装備しているようだ。

 

 

ちょっとスタッフさんらしき方に伺ってみたが、企業秘密らしくストリートビューのようなものだとは教えてくれたけれど、その他、詳細については不明。

 

 

装備品につけられている「SITECO」のロゴを頼りに調べてみると、どうやらMOBILE MAPPING SYSTEMと呼ばれるもので、道路に沿った様々な計測が出来るらしい。

斜め下や斜め上方にも向けてレーザーセンサーらしきものが設置してあり、従来の広角映像とともに道路際のマッピングデータを収集したり、周囲にある物体の形状を計測しているのではないかと思われた。

 

 

距離の校正用なのかタイヤにはタイヤの回転を拾うセンサーのような装備もみられ、ストリートビューが見た目の景観を中心に拾うのに対して、この装備では道路周辺の3次元的なマッピングデータを精密にスキャンしているのではないかと想像された。

おそらく、衛星からではとらえられない道路周辺の精密計測を実施していると見られ、石垣島でも近々、自動運転の車がみられるのだろうと勝手に想像してみる。

また、更なる妄想を広げれば、トンネルだとか架橋の状態などの周辺構造物のデータも得ているのかも知れない。

かくして現在はセンサー技術とドローンのようなモバイルシステムを駆使してすべての地形、構造物が数値化される時代なのだと思うと、様々な便利な妄想も、また怖い妄想もたくましく広がってゆくのであった。

知らない海外の会社から自分の家のリホームの見積もりがスパムのように届く日も近そうだ。

その点、「手であが~る」はいくら使っていただいても、車椅子のタイヤのお掃除以外に勝手に情報を集めたりはしませんので安心してお使いください。

 

 

月に帰れない方々のためにも

中秋の名月

外に出ているだけで苦痛だった暑さも次第に薄れ、石垣島にも秋の空気感が漂いはじめた。

10月に入り、雲間から覗いた月はま~んまるだった。

思えば中秋の名月という古来よりの日本の風物詩であった。ご先祖様の時代よりこの月を眺めていなければかぐや姫もアディーレ法律事務所もなかったかもしれない。

 

 

鳥獣戯画のようにうさぎがぴょんぴょん跳ねている様が目に浮かぶ。そして、地球の1/6の重力だったら、車いすの車輪を掃除するにしても「手であが~る」は必要ないかも知れないなあ、と思った。

 

 

でも、21世紀になって久しい今でも月への定期便は出ていない。我々は、まだしばらく地球に住み続けるのだろう。

地球上でも「手であが~る」をお使いいたきますと、1/6以下の力で持ち上げることができます。

月に帰れないかぐや姫様にもお使いいただければ幸いです。

 

 

 

最近の台風がものすごい

台風10号

 

八重山では先日の台風9号をなんとかやり過ごせたかと思っていたら、その後に発生した台風10号のスペックがすごかった。その勢力を示す修飾詞が最大級を示す”猛烈な台風”に発達すると既に予測されているのだ。

 

 

あくまで3日15時の時点での予報値ではあるけれど、今後まだ中心気圧は下がり発達を続け、3日後の6日の15時では、なんと中心気圧は915hPa、最大瞬間風速は80m/sに達するというのだからすさまじい。

80メートル毎秒という速度は毎時になおすと287kmであり、ジェット旅客機が地面を離れてしまうほどの速度だ。

そして、この勢力が台風襲来にも慣れている台風銀座、沖縄よりも高緯度で維持されるということに驚きを禁じえない。

 

 

一体、何がこの異常なほどの台風の強さを支えているのだろうか。

地球温暖化など背景には様々な要因があるだろうが、直接的には高い海水温度が一因としてあるのは間違いない。下の図は2日の海水温度分布を示しているが、もっとも暖かいピンクの部分(普通は赤い方が高温そうだが)はなんと30度を超えているのだ。

この暖かい海水は南方海上から本土沿岸に届くばかりでなく、黒潮に乗って日本海側にまで回りこんでいることを図は示している。

 

 

このプールだってのぼせてしまうような水温が広範囲の大海に広がっていると思うと、気象以外にも生態系などへの影響もけして無視できないことは容易に想像がつく。

日々、変わる大気とは異なり1度上げるのに多くのエネルギーを要する海水がこんなに温まるということは、逆に言えばそう簡単に下がらず、今後も発生する台風は強大化するということを意味するだろう。

50年に一度、来るか来ないかの台風に備えるのは経済的にも無駄だという時代ではないということがわかる。今後、50年に一度の台風や災害は毎年来ると考えねばなるまい。

国際関係はいうに及ばず、こんなに自然環境すら大きく変わってしまう時代では、時々の臨機応変な危機管理が望まれるが、政治はいまだに権力争いの派閥力学で動いている。

官僚支配の時代には民意を反映する政治主導にすべきだと言われた。しかし今、政治自体が民意の反映を拒んでいる。

知恵のある民の意見も、専門家の見解も反映しにくい体勢で我々は、今後も次々にやって来る危機を乗り切ってゆけるのだろうか?

とりあえず今は奄美大島の方々の無事をお祈りしたい。

 

 

Go To or Not Go To それが問題だ

石垣島コロナ事情

一旦は、収束したかのように見えた新型コロナ禍は、非常事態宣言の解除と折悪しく始めてしまったGO TOキャンペーンの結果、首都圏に残っていた火種を再び全国各地にばら撒くことになった。

特に沖縄県では、米軍由来も加わって一機に有り難くもない全国トップの感染率になってしまった。

 

 

また沖縄県では本島だけではなく、宮古島や石垣島など周辺の島々にまで広がりを見せている。

そんなことで、中山石垣市長を全国ネットのTV番組で見る機会が急に増えた。今日は、恵さんの”ひるおび”にも出演されていた。

 

 

どこでも言われる観光業と防疫とのバランスの重要性。確かに石垣島の産業構造でも第二次産業は少なく、農業、水産業といった第一次産業以外は観光客をあてにしたサービス業である。入域観光客数を昨年との比較してみれば一目瞭然だ。

観光を止めたら息の根が止まる。自分たちではどうすることもできない観光業界からすれば、休業しても生きるための十分な補償がない以上、感染の危惧はあってもやるしかない、借金で首つるよりは感染の方がマシというのはある意味正しい。

 

 

 

一方で抗原検査もPCR検査も十分に出来ない日本で、この時期に自粛を緩め、人の移動を増やせば島内での感染者が増大するのは必定だ。

必死で治療に当たっている医療従事者からすれば、これ以上、感染者を増やすGoToキャンペーンなんて、とても正気の沙汰には思えないだろう。

しかしながら経済的困窮で多くの犠牲者を出すよりも、新型コロナに多少、感染しても重症患者は増えていないし観光の門戸を開いたほうが良いという考えが今の政府の主流のようだ。

一方、医療のリソースを見ると石垣島は既に逼迫している。先日の美崎町由来の患者だけですでに八重山病院の病床は埋まっており、みな軽症とは言うものの今後、離島にまで感染が広がり、高齢者が重篤化すると、移送すべき沖縄本島でも陽性者が増え続け、既に自宅待機を余儀なくされている状況だけにフェータルなことになる。

 

 

沖縄県も事態を鑑み本島の事業者に出していた休業要請の対象に石垣島の美崎町の事業者も含めることになった。

そんな状況下、これからお盆の帰省時期もあるし、このままでよいのか、果たしてどうしたものか。デーモン閣下と画面を二分する石垣市長は今、どう考えておられるのだろうか。

恵さんからGo Toトラベルの取り組みをどう思うかとの質問に、本来の趣旨には賛成だが時期が問題で、新型コロナが落ち着いて、観光客の減る時期に実施するのであれば良いが、コロナ収束の見えない今、ただでさえ観光客が集中する夏場に実施するのはいかがなものかと正直な本音を覗かせていた。

 

 

上はひるおびではなく、朝の羽鳥さんのモーニングショーのパネルだが、Go Toとラベル前後の一週間での感染者数を比較すると沖縄県の前後での感染者数の増大は際立って大きい。

あっと言う間に医療は逼迫し、県は溢れる感染者を収容するホテルを慌てて借り上げている状態で、今後、観光客のキャンセルで空いたホテルなどは療養に使うなどの対応をするしかないだろう。

 

 

こちらは石垣島の日ごとの感染者数のグラフだ。感染者ゼロだった頃までは石垣島は大丈夫と空港につくなりマスクを外し開放感に浸っていた観光客の態度は一変する。

一度、島内に感染者が出るとたちまち観光どころではなくなる。一番、安全といわれた観光地は一番危険な旅先になり、経済のみならず気軽に出歩けない状況下では島民の生活もままならなくなる。

生活の中で人々の関係が密接な離島では更に深刻だ。島自体が大きな家族のようなものだからだ。

日々、変わる状況に島は戦々恐々としている。

このまま感染源の特定できない市中感染が多発的に起こると経路のトレースができなくなる。行政には検査と隔離を進めていただき、コロナウィルスを封じこめて安全と安心を確保した上で経済活動を取り戻す以外、場当たり的な方策はかえって傷を深めるだけに私には思える。

以上は現場の自己責任だけではどうにもならない問題だ。こうした非常事態にはルールも変えることのできる国の存在が問われているのだと思う。まずは専門家の知恵を持ち寄り、透明化した議論の中で、どうしたら乗り切れるのかを見極め、政府には大所高所にたった判断をお願いしたい。

 

 

 

 

コロナを避けて海へ

 

2020夏

それは、日本にとって思いがけない夏になった。2020は年のはじめからオリンピック・パラリンピック開催に向け世界から注目を浴び、多くの海外からの観光客がやって来るはずだった。

日本的な土足禁止の旅館などでは、車椅子利用者のために車椅子タイヤ清掃用の「手であが~る」をご利用いただけるのではないかと期待した。

が。事実は小説より奇なりというが、年初から中国武漢で発生した新型コロナウィルスは、その後も感染を広げオリンピックイヤーどころか、パンデミックへと発展しインバウンド需要どころか国際線の息の根すら止めてしまった。

 

 

自粛が長く続き、おうちでテレビだけでは運動不足も加速する。

ウィルスは人との接触を避ければ感染は防げる。外に出ること自体は、気晴らしにも抵抗力を低下させないためには必要だと思う。

ソーシャルディスタンスを十分にとれる海は気分転換にはもってこいだ。日中の適度な疲労は深い眠りも提供する。

 

 

砂浜に連れて行ってくれる人が居なかったら遠出をしなくても行ける近くの公園でもいい。

自然の中で風を感じ、他の人の行動を遠めに見ることだけでも人間は少し救われた気分になる。

 

 

 

砂浜や公園から戻ってきたらタイヤには砂や土が付着しています。車に乗る前や部屋にあがる際には「手であが~る」を利用してタイヤの汚れを拭いてもらってくださいね。

 

 

基本手順のおさらい

車輪の汚れを掃除するのに作られた「手であが~る」ですが、昨今では新型コロナの院内感染などが話題となり、床面→タイヤ→手へのウィルスの付着を防止するための用途としても見直されています。

今回は、再確認の意味も含め、「手であが~る」を使った車椅子の車輪清掃・除菌について基本手順をムービー化してご説明いたします。

基本手順ムービー

 

まずは車椅子の水平パイプの高さに合わせてジャッキの受けの高さを調節します。軽く前後の車輪を浮かすには、水平パイプとフロアの高さに5mm~10mmプラスくらいにすると良いでしょう。

あまり高くセットしすぎると車椅子が大きく傾き操作力も大きくなるため、空転させられるギリギリの高さにセットするのがコツになります。

 

 

ジャッキアップする前に持ち上げる反対側の車輪ブレーキをかけておきます。ブレーキをかけないで持ち上げるとジャッキアップ操作で車椅子が走り出してしまうことがあるのでしっかりブレーキはかけて行います。片側の清掃が済んだ後、反対側をジャッキアップする場合も同様です。

 

ジャッキアップする位置は水平パイプの前輪キャスターと主車輪の中央よりも主車輪に近い場所で行ってください。標準型の場合は前後の前後のXリンクの間が良いでしょう。

 

 

ハンドルを押し下げながらローラーが前に転がるように「手であが~る」を押し込んでください。多少フレームに平行でなくてもかまいません。ローラーの方向にまっすぐ押し出すことが、軽くしかも安定して持ち上げるちょっとしたコツになります

 

 

持ち上げたら、車輪を回しながら絞った雑巾や除菌ぺーパーなどで主車輪、キャスターともに拭いてゆきます。片側が終わったら、反対側も同様にして掃除してあげましょう。

 

 

一度、車椅子に合わせて高さをセットしてしまえば、次回からは持ち上げて拭くだけで、大きな力も要らず、利用者の方を乗せかえる必要もなく手軽に車椅子の車輪を清掃することができます。

「手であが~る」で簡単清掃。車輪の汚れを他に持ち込まない清潔な車椅子ライフをお送りください