手であが~るの指針と開発秘話

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  • 利用者にやさしい持ち上げて拭くのは力作業で、介助者が小さな女性のような場合、汚れは気になっていても拭いてくださいと頼むには心的な負担を伴うものです。 また、後ろから急に傾けられると利用者も不安なものです。 でも、そんなとき、手であが~るがあれば、気軽に安心して頼むことができるでしょう。
  • 介助者にやさしい介助者ひとりでも大きな力を必要とせず、車いすに利用者を乗せたまま簡単に車輪を浮かせ前輪、後輪すべてを拭くことができます。 デイサービスからの帰宅時など、今まで2人がかりだった作業も一人でラクラクできます。
  • 車いすにやさしい手であが~るでのジャッキアップは大きく傾けることもなく、押し手やパイプに大きな負荷をかけることもありません。 傾けていた時の無理な力は、車いすの構造を痛め、がたつきの原因だったため車いすの寿命延長にも効果があります。
  • 施設にやさしい宿泊、飲食など土足禁止の施設や体育館など、入館の際に靴を脱ぐ場所では玄関で手であが~るを用いて車輪の清掃をすることで、車いす利用者の外来者も受け入れることができます。


手であが|るはこうして生まれた

 

  私たちの会社では発達障がい児の放課後デイサービスの事業をしています。 車いす利用者が外出からもどった際、それまで二人がかりで車輪の清掃をしていました。 こどもたちが成長するのはうれしいことですが、大きく重くなるにつれ、持ち上げて拭くことが厳しくなっていったのも事実です。 何かもっと簡単に清掃する手はないかと思いついたのがテコでした。

さっそく、ホームセンターで市販のラック用の部品を買い集め、こんなものを作ってみました。

初号機

初号機は、思いのほかうまく行き、使えそうでしたが、強度に乏しく何度か使用を繰り返すと接続部分がグラグラになりました。

ならばと鉄工所で丸棒を溶接してつくってもらったのが2号機です。 これは確かに丈夫でした。しかも重く、大きく、スタッフにも嫌われた挙句、凶器とまで呼ばれボツでした。 2号機

乗りかかった船とばかりに1号機、2号機の経験をもとに開発したのが3号機です。採用したパイプ構造は、凶器と言われた2号機の重量の1/3。 さらに改良を加え、ローラーを使った支点とスクリューによる高さ調整できわめて操作はスムーズに。僕たちはこの3号機で実用化への希望を持ちました。

3号機

きっと他にも必要としている人がいるはず。 社内だけではなく誰かに見せてみたいと日本リハビリテーション協会主催の福祉機器コンテストに応募してみたら、なんと開発部門で最優秀賞をいただきました。

最優秀賞
 

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