感染症予防にも

手であが~るは利用できる?

 

今、メディアで最大の話題は、中国の武漢から始まった新型コロナウィルスの感染拡大をどうやって食い止めるかということだろう。

相手が目に見えないだけにヒトからヒトへの感染が確認され、発症前にも感染力を持つということがささやかれ始めると恐怖心も雪だるま式に大きくなり、ネット上に流される流言飛語ともあいまって中国ではマスクを買い占めたり、道路を封鎖したり、ヒトが集まるマージャン台を破壊したりとややパニック的な過剰反応もあるように見える。

インフルエンザなどに比べれば感染力は弱く、現在のところ空気感染はしないと言われ、感染は濃厚な接触による飛まつ感染によるものだとされている。

そう考えるとドアノブや手についたウィルスなどからも感染する可能性も考えられ、病院などでの感染や院内感染を防ぐのに靴の裏とともに車椅子のタイヤは感染源になっている可能性もあるのではないだろうか。

 

 

BSEなどのときにも建物や牛舎の入り口に薬品の浸かったマットなどを敷いて、靴の裏を除菌したりする様子は見られたが、同じ地面を転がるものでも、あまり車椅子の車輪を除菌しているのを目撃したことはない。タイヤはハンドリムとともに触ってしまうこともある場所だけに盲点になることも考えられる。

靴を除菌するときに手であが~るを使ってアルコールや次亜塩素酸で消毒することは、このウィルスによる感染拡大に役に立てるのかもしれない。

 

 

以上は商品化するにあたりワンランク上のお気づかいとして書いた「手であが~る」のパンフレットの文面だけれど、感染症予防という危機管理にも、お役に立てることがあれば、単なる汚れを落とすことを目的とした清掃にとどまらず皆様の健康にも役立つ、より重要な役割としてクローズアップされる日が来るのかも知れない。

 

 

 

 

ヴェイパーフライ騒動に想う

ナイキのピョンピョンシューズ

マラソンにおいてトップ選手たちがこぞって使い、好記録に貢献しているといわれるナイキのヴェイパーフライというシューズが話題だ。

厚底シューズなどとも呼ばれ、飛ぶように走れるという性能にも注目だが、世界陸連がこの厚底シューズの大会での使用を規制するのでは?という報道がなされたことで物議を醸している。

確かに選手の技量ではなくシューズによって記録が伸びているのでは?という点に競泳界でもかつてあった低抵抗水着であるレーザーレーサーの一件を思い起こさせる。

 

 

一方で、僕がヴェイパーフライの説明を聞いていて思い出したのは、日本のエジソンと言われ、フロッピーディスクなどの発明者としても知られるドクター中松がかつて開発した、このちょっとおちゃめなピョンピョンシューズだった。

 

 

ドクター中松のピョンピョンシューズほどその姿形はファンキーではなくシリアスな設計のヴェイパーフライだけれど、似ているのは内部構造だ。

厚底の途中にカーボンファイバーでできたプレートを埋め込み、この弾性を利用して着地荷重をカーボンプレートの変形として蓄え、次の一歩に利用しようという考え方自体はまさにピョンピョンシューズだと思うのだ。

プロアマ問わず「ふわふわと足が軽くなり、まるで誰かに押されているようだ」というインプレッションが多く、このバネ効果を表現しているように思う。

逆に言えば陸連は厚底を禁止すべきと考えているのではなく、このバネ効果のある素材の利用について制限する必要があると考えているのだろう。

 

右の黒いミドルソールがカーボン製で力を蓄える

その意味では、ドクター中松のピョンピョンが世に広く普及することはなかったが、21世紀になりヴェイパーフライの登場によって、その理論の正しさは陸上の世界で証明されたと言っても良いのかも知れない。

このポスターを見るとドクターは競技用ではなく個人移動手段と考えていたようだが、スケボーやキックボードにかなわなかったみたいだ。

 

 

このシューズが身体の能力を増幅し記録を伸ばしているのなら、僕は競技スポーツとはまったく別の観点から今後、更なる開発を期待したいと思う。

なぜなら、何も動力を使っていない身体のエクステンションだからだ。僕にはスポーツの定義だとか競技の公平性とかは論じられないが、人に何か工夫したものをつけて本来よりも優れた機能を発揮するのなら、ある意味万人に効果のある自助具みたいなものじゃないかと思うのだ。

人力をうまく利用して生身の人間よりも効率よく、飛んだり、はねたり、走ったり、泳いだりすることはCO2排出を抑え、温暖化対策にもなるだろうし、ある意味で、水泳のフィンや自転車などと同様で人類の偉大な発明品として新たな歴史に加えるべきなのかもしれない。

 

ドクター中松のやんちゃ精神は今に生きていた

 

そんな意味では車椅子もそうなんじゃないのか。

歩くよりも車輪で転がることのほうが平坦な道では消費エネルギーが小さく合理性が高いのだ。

マラソン界でエリウド・キプチョゲ選手が人類では不可能だと思われた2時間を切って世界を驚かせてみせたが、人力で42.195kmを走るには、実はもっと速い方法があるのだ。レース用の車椅子だと50km/h近い平均速度が可能であることからフルマラソンコースで1時間はおろか50分を切ることさえ夢ではないのだ。

この人類夢の記録に厚底シューズが使われたって、レース用車椅子が使われたって人力で出した記録には間違いないはずだ。

道具の進化が大気も汚さず人類を幸福にできるのなら、その研究はオリンピック競技とかとは別にどんどんして進んで欲しいです。人類の至らぬところが進んだ道具でカバーされる。そんな時代には障害という意味自体が今とは違った見方になるはずです。

ちなみに「手であが~る」も動力を使わず人力をうまく使うことで、簡単には持ち上げられない車椅子を楽に浮かせています。最後の一行CMで~す。

 

 

永く使えるものをつくれ

老兵は死なず、ただ消え行くのみ

退任に際してこんな言葉を吐いたのは、戦後日本の復興にも大きく関わったダグラスマッカーサー司令官だった。

どんな有能な司令官にも社長にもそしてサラリーマンにも、退くときはやってくる。

そして、戦後、平均寿命が延びた今、退職してもまだまだ元気な老人は多いが、衰える身体よりも急激な社会の変化によって退場を迫られることのほうが多いのではないだろうか。

 

 

まだ、それほど老体でもなく、見かけピンピンしていて、元気そうなのに、仕様的に日々の使用に適さなくなるのはパソコンも同様といえるだろうか。

先日、会社のPCはWindows10にしたと書いたけれど、それまで使用していたWindows7には、昨年から肩たたきのようなサポート終了が告げられていた。

 

 

そして1月15日には、とうとうこんなメッセージがデスクトップに表示された。

まあ、はっきり去れとは言ってないが、セキュリティーの問題もあるし、いい加減とっととWindows10にバージョンアップしろよ、コノヤロという脅しにも見える。

いくらハードは元気だって、パソコンも人間もソフトが古けりゃ使えませんよ、ということらしい。

 

 

でも、これはこれで無理なバージョンアップなどせず、大事にとっておこうと思う。

Win7ではなじみのインターフェースや過去のフリー資産が使えるし、スタンドアローンで使用すればセキュリティ問題なく、なによりも毎回、ワジワジするアップデートもしなくてスッキリする。

今はやりのサブスクリプションモデルとは無関係に定額の課金が発生することもなく、好きな時、好きなだけ使えるのもありがたい。

老兵といえどネットにつながず定型な仕事をさせるには便利なのだ。けっこう航空機内部でも古いバージョンが使われているのを発見するし、ネット回線すらない実家などはスタンドアローンで先日までミレニアムMeが現役で使われていたくらいだ。

さすがにこれは適応プリンタすら見つからなくなり、最新(?)のXPにバージョンアップしたくらいだが、単一のことしかさせないので安定して動いている。

老兵だって、頭が古くたって死にはしない。表舞台から消えても生きる場所はあるものである。

その点、「手であが~る」は、いきなり使えなくなったり、バージョンアップを強要したりも致しません。一生ものです。

更に良い製品に改良しようとは思ってはいますが、皆様が愛着を持って使われている車椅子とともに末永く使っていただける商品でありたいと常々、願っております。

 

 

 

 

初夢の縁起物

頭の大きな鳥を見た。石垣島からの正夢報告

 

 

その名前をチョウゲンボウという。

寺のお坊さんの名前のようなこの鳥は、渡り鳥。冬場に八重山に渡ってきて、畑などで狩をしている姿を見ることができる。

ハヤブサの仲間であり、古来から言われる初夢の縁起物『一富士山、二鷹、三なすび』の2番目のポジションを誇る鷹に属する鳥ということになる。

夢で見るのでご利益があるのなら、現実に見たのは果たしてどうなんだろう。

 

 

とまっていたのはキビ畑の中に設置されたスプリンクラーの上だった。

スプリンクラーとは土地改良をされた畑に設置されている散水装置で、広い畑では一区画に何本も一定間隔で設置されているものだ。

そして、このとき畑にいたのはチョウゲンボウ一羽だけではなかった。そのつぶらな瞳で気にしていたのは餌であるネズミやトカゲだけではなく、並んだスプリンクラーの二つ先に止まっているこの鳥の姿だった。

 

 

こちらも鋭い目つきの猛禽で同じようにスプリンクラーのノズルにとまっている。同じワシタカの仲間ではあるのだが、チョウゲンボウよりもひとまわり大きなサシバだ。

チョウゲンボウは小さいが気性が荒く、日ごろカンムリワシをコケにし、ワシタカを全く恐れないカラスさえも近づかないくらいだから、この至近距離でにらみ合いをしているのを見るのは珍しい。

よほど良い餌場なのかも知れないけれど、彼らの緊迫した表情を見比べながら、初春から鷹を二羽か・・・こいつは春から縁起がいいわい。と溜飲を下げるワタシだった。

そんなわけで冬場の八重山はマリンスポーツはいまいちですが野鳥観察に適した季節です。プロミナーを持って探鳥に出かけましょう。

車椅子ででかけたあとは「手であが~る」でのタイヤのお掃除もお忘れなく。