モニター版と製品版の違い

現在、「手であが~る」には、展示や、ユーザー様に機能確認や問題点を報告していただくためにつくられたモニター版と、モニター調査でのアンケート結果を反映して再設計され、商品化された製品版との2種類がございます。

概観の比較は以下の通りす。

 

こちらは現在、製品化されているのもの

 

こちらは製品化する前にモニター用につくられたもの

 

モニター版と製品版の相違点:

【1】グリップの違い

モニター版では持ち手の部分はステンレスの丸棒を曲げて輪の形にしていますが、製品版ではパイプ自体をL字型に曲げ、握りの部分にゴムのグリップを被せています。

これによって、握りが太くなり持ちやすくなっているとともに、ジャッキアップする際、斜め前方に押し出す手であが~る独特の操作をよりいっそう容易に、そして楽に行える構造に変更されました。

 

【2】ローラーの違い

初期のモニター版では、転がる支点部分に金属のベアリングをそのまま使用していました。現在はモニター版も含めてナイロンローラーとなっています。

これによってベアリングが錆びることによる汚損や経年による作動不良を防止できました。

またナイロンローラーはベアリングよりも幅が広く弾力をもったことで床との面圧を下げ、フローリングの床にも傷つけにくく、手であが~るをいつまでも美しく保つことが可能になりました。

人によってはナイロンローラーの強度に不安を持たれるかも知れませんが事前に強度試験を行っており、100kgの体重の人を乗せてもびくともしません。

 

【3】U字受け部分のすべり止め

従来、モニター版のU字受け部には液状ゴムを使用した赤い保護材を塗布していましたが、これは数回の使用によりたやすく剥げてしまうことが判明しました。

従って、製品版ではこの部分には、何もつけずV形状からR形状とし、ステンレスの研磨仕上げとしています。

特にパイプの塗装などが施されダメージが考えられる場合にはゴムのチューブなどをはめていただくように変更させていただきました。

また施設用のタイプには、パイプ・プロテクターでもあり位置決めのロケーターにも使えるゴムブッシュを2個付属させていただいております。

 

以上、モニター版に比べ、製品版はいっそう実用性が増して進化しています。

一方で、寸法的にはモニター版と製品版はほぼ同等ですので、モニター版で試用され具合よく使えている場合には、製品版を購入していただくことによって、よりいっそう使いやすいものになっています。

 

 

 

手であが~るの苦手克服

手であが~るがNHKで放映されたことであちこちから、様々な問い合わせをいただきました。

その中で、こういった車いすで使えないという声が多く聞かれました。

 

 

そうなんです。U字受けをかける部分のパイプが二重になっていて受けに載らない

、不安定になるというご批判でした。

確かに1本もののパイプの最大径を想定していたU字受けでは安定して載せることができませんでした。そこで・・・

 

 

今回、こんなU字受けの頭の部分に平たい部分をつくって、こんなアダプター形状にしてみました。

今まで2本パイプで使用を断念するしかなかった車いす利用者の方々の要望にお応えできればと思っています。

ダブルだけど、これならば使ってみたいという方、モニター機にお付けすることも可能ですので、ご応募をお待ちしております。

 

 

少しづつですが、ご要望に応えて進化する「手であが~る」を今後ともよろしくお願いいたします。