お仲間発見
「手であが~る」に使われている原理は昔からよく知られているテコの原理だ。テコでも動かないという言葉が示すとおり、従来テコは人間の小さな力で重いものを動かす生活の知恵として様々なシチュエーションで応用されてきた。
今でも釘抜きなどのシンプルな道具にの姿を見ることができるが、時代のなかで電動や油圧のパワーツールが身近になったこともあり、理科の実験に出てくるようなシンプルなテコのカタチを社会生活の中で目にすることは少なくなったように思います。
そんな意味では「手であが~る」は稀に見る現代版のテコだよなあ、と思っていた。
そんななか、本当に「大科学実験」に出てきそうなシンプルなテコが商品として売られているのをネット上で発見した。ハンドリフターという名称のようだ。
間違いなくテコそのものだが、果たして何をするものだかが下の使用方法を見るまで分からなかった。
なるほど、と感激してしまった。写真のように道路の側溝の上に被せてあるコンクリート製の蓋を持ち上げて移動するためのものだった。
実際、よく経験することだが側溝にはゴミが溜まり、流路を狭めて流れは次第に悪くなってゆく。大雨のときに溢れ出さないようにするには時々、掃除をしてやる必要があるのだが・・・やらない。実に面倒くさい作業だからだ。この蓋を持ち上げるのは人の手では至難の業なのだ。コンクリートの蓋はもともと重たいのに加え、周囲の目地は土や小石で埋まりビクともしないことが多い。
身近に親しい土建屋さんでも居ればミニユンボにワイヤをかけて吊るなども可能だろうが、素人の集落作業などでは、はなから「むり~」と諦めてしまうことが多い。
そんな時に、この大きなテコは威力を発揮するのだろう。
詳しくは存じませんが「手であが~る」と同じ原理をもつ素朴な仲間として、ともに社会で活躍してくれたらと願ってエールを送りたいと思います。