スグレモノ発見

車いすというよりも電動チェアの気軽さ

 

 

先日の石垣市福祉まつりの会場でこんなものを見つけた。

介助者を伴わずに自走しているのに普通の車いすのように大きな車輪もハンドリムもない。どうなっているのかと思ったよく見たら、これで電動車いすなのだ。

いまさらだが、車いすというのは大きな車輪がないとガラッとイメージの変るものだということに気付かされた。

ちょっと上等なパイプ椅子がオシャレに自走している感じなのだ。

 

 

飛行機でいえばエアバス風、ジョイスチックのコントローラもコンパクトでシンプル、椅子の下部にもモノモノしい大きなバッテリーのような箱もメカも見当たらない。

見た目、ちょっとした肘掛付きの椅子といった佇まいで、障がい者の乗り物といった雰囲気がほとんどないのだ。

でも、どうやって電動化されているのだろう。

 

 

その秘密の動力部はたったこれだけのスペースに収まっている。10インチの左右車輪のハブにつけられたモーターとそれをつなぐ黒いボックスの部分がバッテリーケースになっている。

4時間のフル充電で13km走れるという。速度は切り替え可能で最大6km/hまでで屋内はもちろんのこと、外に出て歩道を走ることができる。重量は21.6kg。

そして、収納時はたためるのがいい。

 

 

折りたたみの手順はロックになっている後ろのワイヤー引き、バギータイプの車いすのように前後にパタンと二つ折りにたたむだけ。5秒あればできる。

折りたたむと上記のように非常にコンパクトになる。

 

 

あとは、玄関のちょっとしたスペースなどに立てかけておけば邪魔にもならず、オプションで縦位置で固定する専用スタンドもあるという。

今回、ちょっと試乗させていただいたが、前進、後進、旋回とジョイスティックで操作はとても簡単。ものぐさな健常者も社内で乗り回したりしそうなクールさがいい。

椅子部分と動力部、制御部が美しく切り分けられている点、車いすというイメージがなく自分で転がってくれる折り畳み椅子的な気軽さがデザインとして秀逸だと感じた。近年、著しいバッテリーやモーターの性能向上は電動車いすの概念も変えようとしている。

 

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