永く使えるものをつくれ

老兵は死なず、ただ消え行くのみ

退任に際してこんな言葉を吐いたのは、戦後日本の復興にも大きく関わったダグラスマッカーサー司令官だった。

どんな有能な司令官にも社長にもそしてサラリーマンにも、退くときはやってくる。

そして、戦後、平均寿命が延びた今、退職してもまだまだ元気な老人は多いが、衰える身体よりも急激な社会の変化によって退場を迫られることのほうが多いのではないだろうか。

 

 

まだ、それほど老体でもなく、見かけピンピンしていて、元気そうなのに、仕様的に日々の使用に適さなくなるのはパソコンも同様といえるだろうか。

先日、会社のPCはWindows10にしたと書いたけれど、それまで使用していたWindows7には、昨年から肩たたきのようなサポート終了が告げられていた。

 

 

そして1月15日には、とうとうこんなメッセージがデスクトップに表示された。

まあ、はっきり去れとは言ってないが、セキュリティーの問題もあるし、いい加減とっととWindows10にバージョンアップしろよ、コノヤロという脅しにも見える。

いくらハードは元気だって、パソコンも人間もソフトが古けりゃ使えませんよ、ということらしい。

 

 

でも、これはこれで無理なバージョンアップなどせず、大事にとっておこうと思う。

Win7ではなじみのインターフェースや過去のフリー資産が使えるし、スタンドアローンで使用すればセキュリティ問題なく、なによりも毎回、ワジワジするアップデートもしなくてスッキリする。

今はやりのサブスクリプションモデルとは無関係に定額の課金が発生することもなく、好きな時、好きなだけ使えるのもありがたい。

老兵といえどネットにつながず定型な仕事をさせるには便利なのだ。けっこう航空機内部でも古いバージョンが使われているのを発見するし、ネット回線すらない実家などはスタンドアローンで先日までミレニアムMeが現役で使われていたくらいだ。

さすがにこれは適応プリンタすら見つからなくなり、最新(?)のXPにバージョンアップしたくらいだが、単一のことしかさせないので安定して動いている。

老兵だって、頭が古くたって死にはしない。表舞台から消えても生きる場所はあるものである。

その点、「手であが~る」は、いきなり使えなくなったり、バージョンアップを強要したりも致しません。一生ものです。

更に良い製品に改良しようとは思ってはいますが、皆様が愛着を持って使われている車椅子とともに末永く使っていただける商品でありたいと常々、願っております。

 

 

 

 

手であが~るはいつまで使えるか

 

個人的に良いものを長く使い続けたいタイプなので頻繁なバージョンアップは好きではない。

パソコンでもクルマも基本的にトラブルもなく動いているうちに次々に買い換えるようなこともしたくない派です。

「手であが~る」も長くお使いいただけるよう、車椅子より先に壊れたりはしないようにつくられています。初期の試作品の頃はローラー部にベアリングを用いたりU字受けの保護に液体ゴムを用いていたので、錆びたり、剥げたりしていましたが、現在のものは、ほぼセーフライフだと言えるでしょう。

電気やオイルを使った機械類とは違って、メンテナンスもフリーで一生、お使いいただけるのも手であが~るの一つの魅力と考えています。

 

 

 

翻って、私たちの身の回りには、まだまだ使えるハードなのにソフトが使えなくなって世代交代を迫られるものがあります。

その筆頭がパソコンでしょう。ハードは何も壊れていないのにソフトが古くなって使えなくなり、買い替えをさせられてしまいます。

先日までライフジグで使っていたパソコンもWindows7でした。アップデートの度にCドライブの容量がなくなり、サポートも2020年1月14日まで。さすがに仕事での用には向かいないということでDellの本体を買ってもらいました。OSはWindows10になりました。

WindowsXPあたりまでは、OSがバージョンアップすれば、それなりに機能も向上し、使ってみる楽しみもありましたが、好むと好まざるに関わらず勝手にバージョンアップするこの期におよんではもし以前の7が使えるのなら使い続けていたい。正直、そう思います。

このちゃらいインターフェースにもなじめないですし、余計なものがたくさん着き、以前との互換性も十分とらないまま暴走している気がします。

 

 

なるべく以前の利用環境に近づけるべくセットアップ中ではありますが、使っていただく人に愛されるためには、常に利用される方々の立場に立って設計され、それが安心して使い続けられるような品質を守ってゆくことがメーカーとして重要なことだな、とあらためて思うのでした。

一方で、「手であが~る」も変なバージョンアップではなく、前のものに比べてずっと良くなったねといわれるものであれば積極的に改良を加えたいと思っておりますので、皆様からの生の声をお待ちしております。