ご来場ありがとうございました

 ナイスハートバザール2020

 

肌寒く、小雨もぱらつくあいにくのお天気ではありましたが、会場にお越しいただきました皆様ありがとうございました。

また主催のりゅうぎん、セルプさんをはじめ、余興に出演された協力団体の皆様、そして出展された事業所の関係者の皆様大変、お疲れ様でした。

 

 

土日、二日間行われたバザールですが、ライフジグの出展した日曜日は特に肌寒く、衣服内にカイロを仕込んでいる人たちの姿をあちこちで目にしました。

しかし、プログラムのエイサーや高校生たちの出し物では、その若さとエネルギーで、まったく寒さを感じさせないばかりか、観衆以上に出展しているこちらの方が勇気付けられた気がいたします。

 

 

また、お隣の障害者就業・生活支援センターの「どりいむ」さんには、風対策でご協力いただいたほか、なにかと気を使っていただき助かりました。生活支援や障害者支援のお仕事もですが、こんなときにはお互いでの自助努力というやつですね。

活動の様子を一枚の写真にまとめましたのでごらんください。

 

世間は新型肺炎でクルーズ船の入港もなく、観光客も少ないこの時期の開催なので、全般的に人出は少ないという状況でしたが、それがかえって地域社会的な風情と積極的に動く人々で成り立っている能動的なイベントの印象がありました。

今年は第二回目ですが、地域のイベントとして定着してきているのかなと感じます。

そうした中で「手であが~る」もけして広範に宣伝できた気はしないですが、来場者の方とゆっくり話しをする機会があり、思わぬ発見もありました。

離島の福祉関係の方から竹富島では、タイヤが汚れる以前に、そもそも砂なので車椅子が使えません!と言われ、僕は白い砂の上でスタックする車椅子利用者の姿を想像していました。

 

 

ナイスハートバザール2020

今年も出展します

昨年から始まったりゅうぎんプレゼンツのナイスハートバザール、今年は第二回になりますが、2月16日(日)に「手であが~る」を展示させていただくことになりました。

バザールでは石垣島内の各施設で心をこめてつくられた商品が展示・販売されますので、ぜひご来場ください。

 

 

 

昨年はちょっと肌寒い天気でしたが、テレビCMでおなじみのりゅうぎんロボもかけつけてくれ手であが~るの応援していただきました。りゅうぎんロボといえば変幻自在に姿を変え市街戦で強い敵と戦うイメージですが、私生活では車椅子の介助もしている優しいりゅうぎんロボ、福祉機器を持ったヒーローの姿は前代未聞ではないでしょうか。

世界平和との兼ね合いもあるでしょう。今年もりゅうぎんロボが会場に来てくれるのかは、未知数ですが期待したいと思います。

 

 

かくして屋外でテントなので良い天気だといいなあ、と思いながら準備中です。手であが~るの実物を見てみたいなと思われる方、またご利用の車椅子で利用できるか試してみたい方に会場に起こしいただけたらうれしく思います。

ナイスハートバザールは15日、16日の二日間ですがライフジグの展示は16日当日は11時~16時になりますので、会場テントで皆様のご来場をお待ちしております。

またPDFのチラシのリンクを貼っておきますのでお知り合いの方々への通知に利用していただければと思います。

 

チラシのPDFはこちらから

感染症予防にも

手であが~るは利用できる?

 

今、メディアで最大の話題は、中国の武漢から始まった新型コロナウィルスの感染拡大をどうやって食い止めるかということだろう。

相手が目に見えないだけにヒトからヒトへの感染が確認され、発症前にも感染力を持つということがささやかれ始めると恐怖心も雪だるま式に大きくなり、ネット上に流される流言飛語ともあいまって中国ではマスクを買い占めたり、道路を封鎖したり、ヒトが集まるマージャン台を破壊したりとややパニック的な過剰反応もあるように見える。

インフルエンザなどに比べれば感染力は弱く、現在のところ空気感染はしないと言われ、感染は濃厚な接触による飛まつ感染によるものだとされている。

そう考えるとドアノブや手についたウィルスなどからも感染する可能性も考えられ、病院などでの感染や院内感染を防ぐのに靴の裏とともに車椅子のタイヤは感染源になっている可能性もあるのではないだろうか。

 

 

BSEなどのときにも建物や牛舎の入り口に薬品の浸かったマットなどを敷いて、靴の裏を除菌したりする様子は見られたが、同じ地面を転がるものでも、あまり車椅子の車輪を除菌しているのを目撃したことはない。タイヤはハンドリムとともに触ってしまうこともある場所だけに盲点になることも考えられる。

靴を除菌するときに手であが~るを使ってアルコールや次亜塩素酸で消毒することは、このウィルスによる感染拡大に役に立てるのかもしれない。

 

 

以上は商品化するにあたりワンランク上のお気づかいとして書いた「手であが~る」のパンフレットの文面だけれど、感染症予防という危機管理にも、お役に立てることがあれば、単なる汚れを落とすことを目的とした清掃にとどまらず皆様の健康にも役立つ、より重要な役割としてクローズアップされる日が来るのかも知れない。

 

 

 

 

永く使えるものをつくれ

老兵は死なず、ただ消え行くのみ

退任に際してこんな言葉を吐いたのは、戦後日本の復興にも大きく関わったダグラスマッカーサー司令官だった。

どんな有能な司令官にも社長にもそしてサラリーマンにも、退くときはやってくる。

そして、戦後、平均寿命が延びた今、退職してもまだまだ元気な老人は多いが、衰える身体よりも急激な社会の変化によって退場を迫られることのほうが多いのではないだろうか。

 

 

まだ、それほど老体でもなく、見かけピンピンしていて、元気そうなのに、仕様的に日々の使用に適さなくなるのはパソコンも同様といえるだろうか。

先日、会社のPCはWindows10にしたと書いたけれど、それまで使用していたWindows7には、昨年から肩たたきのようなサポート終了が告げられていた。

 

 

そして1月15日には、とうとうこんなメッセージがデスクトップに表示された。

まあ、はっきり去れとは言ってないが、セキュリティーの問題もあるし、いい加減とっととWindows10にバージョンアップしろよ、コノヤロという脅しにも見える。

いくらハードは元気だって、パソコンも人間もソフトが古けりゃ使えませんよ、ということらしい。

 

 

でも、これはこれで無理なバージョンアップなどせず、大事にとっておこうと思う。

Win7ではなじみのインターフェースや過去のフリー資産が使えるし、スタンドアローンで使用すればセキュリティ問題なく、なによりも毎回、ワジワジするアップデートもしなくてスッキリする。

今はやりのサブスクリプションモデルとは無関係に定額の課金が発生することもなく、好きな時、好きなだけ使えるのもありがたい。

老兵といえどネットにつながず定型な仕事をさせるには便利なのだ。けっこう航空機内部でも古いバージョンが使われているのを発見するし、ネット回線すらない実家などはスタンドアローンで先日までミレニアムMeが現役で使われていたくらいだ。

さすがにこれは適応プリンタすら見つからなくなり、最新(?)のXPにバージョンアップしたくらいだが、単一のことしかさせないので安定して動いている。

老兵だって、頭が古くたって死にはしない。表舞台から消えても生きる場所はあるものである。

その点、「手であが~る」は、いきなり使えなくなったり、バージョンアップを強要したりも致しません。一生ものです。

更に良い製品に改良しようとは思ってはいますが、皆様が愛着を持って使われている車椅子とともに末永く使っていただける商品でありたいと常々、願っております。

 

 

 

 

手であが~るはいつまで使えるか

 

個人的に良いものを長く使い続けたいタイプなので頻繁なバージョンアップは好きではない。

パソコンでもクルマも基本的にトラブルもなく動いているうちに次々に買い換えるようなこともしたくない派です。

「手であが~る」も長くお使いいただけるよう、車椅子より先に壊れたりはしないようにつくられています。初期の試作品の頃はローラー部にベアリングを用いたりU字受けの保護に液体ゴムを用いていたので、錆びたり、剥げたりしていましたが、現在のものは、ほぼセーフライフだと言えるでしょう。

電気やオイルを使った機械類とは違って、メンテナンスもフリーで一生、お使いいただけるのも手であが~るの一つの魅力と考えています。

 

 

 

翻って、私たちの身の回りには、まだまだ使えるハードなのにソフトが使えなくなって世代交代を迫られるものがあります。

その筆頭がパソコンでしょう。ハードは何も壊れていないのにソフトが古くなって使えなくなり、買い替えをさせられてしまいます。

先日までライフジグで使っていたパソコンもWindows7でした。アップデートの度にCドライブの容量がなくなり、サポートも2020年1月14日まで。さすがに仕事での用には向かいないということでDellの本体を買ってもらいました。OSはWindows10になりました。

WindowsXPあたりまでは、OSがバージョンアップすれば、それなりに機能も向上し、使ってみる楽しみもありましたが、好むと好まざるに関わらず勝手にバージョンアップするこの期におよんではもし以前の7が使えるのなら使い続けていたい。正直、そう思います。

このちゃらいインターフェースにもなじめないですし、余計なものがたくさん着き、以前との互換性も十分とらないまま暴走している気がします。

 

 

なるべく以前の利用環境に近づけるべくセットアップ中ではありますが、使っていただく人に愛されるためには、常に利用される方々の立場に立って設計され、それが安心して使い続けられるような品質を守ってゆくことがメーカーとして重要なことだな、とあらためて思うのでした。

一方で、「手であが~る」も変なバージョンアップではなく、前のものに比べてずっと良くなったねといわれるものであれば積極的に改良を加えたいと思っておりますので、皆様からの生の声をお待ちしております。

 

 

 

月とタイヤの表面は平らじゃない

車椅子のタイヤ表面を拡大してみる

車椅子のタイヤは通常の自動車のタイヤと違って黒くないことが多いです。車椅子は室内でも使用する為、カーボンの黒い色で床を汚さない様にですが、ブラックマークがつかないからといって外を走ってきた車椅子のタイヤが表面がきれいかというと、そうでもありません。

 

ちょっと古くなった車椅子のタイヤを拡大して観察しました。

遠目では、ツルっとして見えていてもグっと寄って拡大してみると、こんなにぶつぶつと穴が開いていたりします。

 

 

表面にもたくさんシワがあり、至るところに汚れを吸着するポケットの存在が確認できます。

 

 

こうしたタイヤの表面のデコボコやシワには濡れた路面で水を吐き出し、スリップするのを防ぐために効果的なものでもありますが、同時に弾力もあるために水分やさまざまな汚れも溜め込んでしまいがちです。

このままで室内に入れば、水分も汚れも室内に持ち込むことになり部屋の中にばら撒く結果にもなってしまいます。

 

 

部屋の中は裸足で歩くので、外と一緒にはしたくないですよね。そこで、玄関先で「手であが~る」を使って、水分をふき取ったり、タイヤ表面のお掃除をしてあげてください。

ハンドルへのこだわり

モニター機からの正常進化

 

 

 

初期の量産試作機の本体形状は上の写真のようなものでした。

当事は、コロにはベアリングがそのまま使われ、ハンドルも中実の丸棒を曲げて輪にした形で溶接していました。

しかし、ベアリングは使用環境や経年によっては錆びてしまうこと、表面が硬い上、幅が狭く大きな面圧によって床面を傷つけることがあり、ナイロンローラーへと変更されました。

またハンドルの太さも細いと手に食い込んで痛いとの意見が寄せられたことや真下に下げるよりも前方に押し出しながら下げる「手であが~る」の操作の特性にマッチした形状が求められた結果、溶接ではなく柄のパイプを曲げて製作してはどうか?ということになりました。

 

 

こうして登場した第2次の試作機が、このタイプです。柄が太くなった部分にはゴムキャップもかぶせてみました。

握りが太くなり、さらにゴムキャップをかぶせたことで、つるつる滑らず手にフィットし、操作性は著しく向上しましたが、この段階では若干、角度に違和感がありました。

 

 

人間工学的に言うと本来の手の握りに対して、少しばかり角度が立ちすぎていたのです。

その理由には工作上からの制約もありましたが、これをなんとかこのくらいにしてほしいんだけど・・・と現場に無理を言ってお願いしたのがこちらです。

 

 

がんばって曲げていただいたおかげで思い描いていた理想に近いものになりました。

 

 

どうでしょうか?上下で、わずかな違いに見えるかも知れませんが、重ねてみると一目瞭然です。今の「手であが~る」がごく自然にヒョイっと片手で簡単に持ち上がるのは、こうした設計のフィードバックと工作現場の努力とによる細かな改修の積み重ねがあるのです。

 

 

こうして改良された商品版は初期のものよりも部品点数は少なく、軽く、よりシンプルになっていました。

機能のために生まれた白いローラーや黒いゴムのグリップも外観的なアクセントになり「手であが~る」を印象付ける要素となっています。

今後もまだまだ改良すべき点はありますが、個人利用の特定の車椅子に対してはひとつの理想ではないかと思っています。

 

手であが~るヒストリア

BEST of 試作品

先日、福祉まつりで展示のために、ダンボールの中にしまってあった過去の試作品を出してみました。懐かしいお宝からはここ数年の歴史が蘇りました。

 

 

何にでも失敗の歴史はつきものでしょうけれど、テコという太古からある単純な原理を使う「手であが~る」にも、試行錯誤がありました。気づくと販売する商品までには、さまざまなバージョンができてしまいました。テーブルの上に置かれたのもほんの一例です。

 

 

この頃の車輪にはすごい小さい径のベアリングを使ったものがあったんだなあ・・・高ナットをダブルで使ってたんだなあ・・・と、自分でもすでに忘れてしまっている事もあるのに驚いてしまいます。

でも、いろいろと作ったなかで、一番、印象に残っているのはどれですか?と聞かれたら、お騒がせ女優のように「別に~」と答える気はありません。

僕は迷わず下の”凶器”と呼ばれた2号機だと答えるでしょう。そんなこと誰からも問われたことはありませんけどね(笑)

 

 

しかし、これが記憶に残っているのは、初の成功作だったからではありません。実のところ、すべての思い違いが結集した大失敗作だったからです。

2号機は、こんな感じに・・・と、絵を描いて工場に溶接をお願いし、そのとおりに出来てきました。なのに自ら頼んでおきながらゴメンナサイという代物でした。

まず、重い!グラグラする!安定して持ち上がらない!低い車椅子を持ち上げたら大きく傾いてひっくりかえる!

そこに追い討ちをかけるように周囲からは「足の上に落としたら怪我する」、「これでアタマ殴られたら死ぬ」・・・散々な評価でした。

でもこれで後頭部を殴られるように、見落としていた多くのことに気づかせてくれたのも、この凶器と呼ばれた2号機だったのです。

・ジャッキは兵器にあらず。丈夫で壊れなければ良いというわけではない!

・一番、高い車椅子のパイプの高さに合わせるような安易な設計ではNO!

・支点と作用点の関係を考え、ジャッキアップ時の運動の軌跡を見直せ!

おそらく、この大失敗作の経験がなければ、我々は現在の実用機に至っていなかったでしょう。

「凶器の2号機」それ自体はけして使える代物ではありませんでしたが、偉大なご先祖様として、また初心忘れず、今後も発展を続けるため、技術遺産として保存しておこうと思っています。

 

関連資料 : 手であが~るの指針と開発秘話

 

 

 

 

 

スグレモノ発見

車いすというよりも電動チェアの気軽さ

 

 

先日の石垣市福祉まつりの会場でこんなものを見つけた。

介助者を伴わずに自走しているのに普通の車いすのように大きな車輪もハンドリムもない。どうなっているのかと思ったよく見たら、これで電動車いすなのだ。

いまさらだが、車いすというのは大きな車輪がないとガラッとイメージの変るものだということに気付かされた。

ちょっと上等なパイプ椅子がオシャレに自走している感じなのだ。

 

 

飛行機でいえばエアバス風、ジョイスチックのコントローラもコンパクトでシンプル、椅子の下部にもモノモノしい大きなバッテリーのような箱もメカも見当たらない。

見た目、ちょっとした肘掛付きの椅子といった佇まいで、障がい者の乗り物といった雰囲気がほとんどないのだ。

でも、どうやって電動化されているのだろう。

 

 

その秘密の動力部はたったこれだけのスペースに収まっている。10インチの左右車輪のハブにつけられたモーターとそれをつなぐ黒いボックスの部分がバッテリーケースになっている。

4時間のフル充電で13km走れるという。速度は切り替え可能で最大6km/hまでで屋内はもちろんのこと、外に出て歩道を走ることができる。重量は21.6kg。

そして、収納時はたためるのがいい。

 

 

折りたたみの手順はロックになっている後ろのワイヤー引き、バギータイプの車いすのように前後にパタンと二つ折りにたたむだけ。5秒あればできる。

折りたたむと上記のように非常にコンパクトになる。

 

 

あとは、玄関のちょっとしたスペースなどに立てかけておけば邪魔にもならず、オプションで縦位置で固定する専用スタンドもあるという。

今回、ちょっと試乗させていただいたが、前進、後進、旋回とジョイスティックで操作はとても簡単。ものぐさな健常者も社内で乗り回したりしそうなクールさがいい。

椅子部分と動力部、制御部が美しく切り分けられている点、車いすというイメージがなく自分で転がってくれる折り畳み椅子的な気軽さがデザインとして秀逸だと感じた。近年、著しいバッテリーやモーターの性能向上は電動車いすの概念も変えようとしている。

 

詳しくはこちらのサイトを  RASREL

福祉まつり展示レビュー

第30回石垣市健康福祉まつり&第39回障がい者週間・市民のつどいにてライフジグは毎度おなじみ「手であが~る」の展示を行いました。

  当日は天候にも恵まれ、外のテントにも、ライフジグのブースにも

たくさんのお客さんが来てくれました

 

車椅子に乗れるからか、なぜか子どもたちに人気の手であが~る

あっという間に身に付けてしまった鮮やかなジャッキアップ操作を見込んで

お客さん来たときだけデモのアシスタントを依頼することに

歴代「手であが~る」の展示には、棚作り用のイレクターを流用した初号機から

凶器といわれた超重量級の2号機まで展示しましたが

その中でもっとも人気があったのは高さ調整用アダプターを取り付けたハンド・ドリルでした

どうやら、子どもたちの目からは電動工具は触っていい動くおもちゃに映っていたようです

おかげさまで、スタンプラリー目当てでやってきた子どもたちを介して保護者の方々に毎回

手であが~るを宣伝することができました

手伝ってくれた子どもたち、またサクラになってくれたお友達に感謝です

みんな車椅子の車輪そうじには「手であが~る」は覚えてくれたのかなあ

お菓子もらったら忘れちゃったかもなあ